体についてしまった脂肪自体を無くすことでダイエット効果を得られる施術があります。これを「脂肪吸引」と呼び、美容外科などで行われています。脂肪吸引は、体内にある脂肪細胞を取り去ることで物理的に脂肪を減らす施術で、細い血管や神経がある皮下脂肪と血管や神経がないLFDという細胞を取り除きます。脂肪吸引には、止血剤や麻酔薬などが配合された溶液を注入して脂肪を吸引するチューメセント、カニューレという管を使って脂肪を吸引し、管先端から振動エネルギーを照射して脂肪細胞を乳化させるベイザーリポ、カニューレ先端から麻酔や止血効果のある薬剤などを脂肪細胞に当てて脂肪細胞を分離させて吸引するボディジェット、高周波を使い、熱で脂肪を溶かして脂肪をカニューレで吸引するボディタイト、超音波を使用して振動エネルギーによって脂肪細胞を解かるウルトラゼット、出力の低いレーザーを皮膚の上から照射して脂肪細胞を柔らかくしてから吸引するエルコーニアレーザー、超音波装置を肌に押し当てて脂肪を柔らかくしてから吸引する体外式超音波など、多くの種類が存在しています。
吸引後は、手術の方法や施術した部位によって経過は異なりますが、内出血を予防するためにスポンジやコルセット、包帯などでしっかりと圧迫し、感染症予防のために抗生物質や痛み止めなどが処方されるのが一般的です。術後2週間を過ぎると吸引部が固くなるため、マッサージを行い、状態が落ち着けば完了となります。